視覚階層(読む順序を作る)
どこから読むかは、読者が決めるのではなく、作り手が決めておくものです。
図の中身を文字で読む
- ✕ 全部おなじ強さ
- どこから読むかを読者が決めることになる
- 階層を作る作業の半分は、「何を強くするか」ではなく
- 「何を弱くするか」を決めること。
- ○ 3段の強弱
- 目が強いほうから拾いはじめる
- 主要な操作
- 補助情報
ひと目で#
- 視覚階層
- 読む順序が、見た目についている状態
- 主従
- 画面の主役を1つに決めること
- 焦点
- 開いた瞬間に視線が落ちる、最初の1点
- 視覚的重量
- 目立ちやすさ。大きさ、色、濃さ、複雑さ、孤立の度合いの合計
- 対比
- 階層を作る手段。差をつける操作そのもの
強弱の段は 3段から4段が上限です。5段を超えると、隣り合う段の差が読み取れなくなります。
使い分け#
| こう感じたら | 手を入れる場所 |
|---|---|
| どこを見ればいいのか分からない | 焦点がない。強い要素を1つに絞る |
| 強い要素が複数あって迷う | 主従がない。1つを残して弱める |
| 見出しが本文に埋もれる | 対比が足りない。級数を2.5倍以上へ |
| 1つの要素だけ異様に目立つ | 重さが過剰。彩度か動きを疑う |
| 見た目は整っているのに、読み上げで構造が伝わらない | 見出しの要素が正しくない |
図の中身を文字で読む
- ✕ 主役が2つ ○ 主役は1つ
- 強い要素どうしが視線を取り合う 読む順序が見た目に付く
- 1
- 2
- 3
- どちらから読むかが決まらない 見出し、本文、ボタンの3段。2番目からは一段ずつ弱く
- 全部を強めると差が消える。2つ目の主役は、1つ目を消す。
重さに効く要因#
| 要因 | 重くなる方向 |
|---|---|
| 動き | 動いているものに勝るものはない。静止したどの要素より重い |
| 彩度 | 高いほど重い |
| 明度差 | 背景との差が大きいほど重い |
| 大きさ | 大きいほど重い |
| 孤立度 | 周りが空いているほど重い |
| 複雑さ | 情報量が多いほど重い |
間違えやすいところ#
- 見出しを大きくすれば階層になる大きさは要因の1つ。余白、彩度、位置、そして読み上げの順序まで効く
- 全部大事なので全部を強調する全部を強めると差が消える。強調は差でしか成り立たない
- 読み込み中の回転をボタンの隣に置く動きがいちばん重い。焦点がそちらへ奪われる
- 見た目は見出しなのに
divで組む読み上げには階層が届かない
直す例#
架空の案件を1つ例にとります。どこを見て、何をどう直すかを書きます。
リラクゼーションサロンのトップに置く「はじめての方へ」の案内カードです。直す前は、見出しも本文もボタンの文字も同じ 16px の同じ黒。3つの要素は読めるのに、どこから読むかが付いていません。
段は3つで足ります。見出しを --text-xl・700 でいちばん強く。本文は大きさを変えず、色を --color-text-muted に落として一段弱く。ボタンは濃い面の primary を1つだけ置きます。仕上がりがこれです。

強い要素は増やしません。ボタンを2つ並べたくなったら、片方を下線だけのリンクに落とします。カードのほかに LP の見出し回りと料金表で同じ3段を作る手順は、強弱の実例集に before/after の完成コードで置いてあります。
確認する#
- h1 がページで最大の文字サイズになっている
- 目を細めて見ても、最初に視線が落ちる場所が1か所に決まる
- 大きく見せた文字が div ではなく、階層に合った見出し要素になっている
使えるパターン#
この話が要る場面#
このページが答えになる、現場の困り事です。困り事の側から探すと、同じ場所に着きます。
大きさだけで差をつけようとしている。太さと余白を併せて動かすと、大きさは控えめで足りる。
このコードで動いている見本です
大きさ・太さ・色・位置・余白のうち、2つだけで差をつける。全部を変えると差が消える。
このコードで動いている見本です
同じ重さのものを4つ以上並べると、どれも見られなくなる。優先順位を付けて差をつける。
主役1 + 副2まで。4つ以上は優先順位で差をつける
h1で名乗る。ページを開いて最初に読む1行が、そのページの答えになっているか確かめる。
このコードで動いている見本です
この場面のほかの困り事と、そのまま貼れる部品は文字を読ませる、並べる・揃える、迷わせないにまとめてある。逆引きには全188件。
強弱を試す#
この値は作業台で決められます。和文の予約ページに載せて、幅と明暗を替えて確かめてから CSS を持ち帰る: 影
実物のカードで試します。見出しの段とウェイト、本文を muted にするかの3つを動かすと、見出し→ボタン→本文という読む順序が付いたり消えたりします。
見出し 19px・ウェイト 400 は、本文 16px との差が段として読めません。大きさか太さのどちらかで差を作ります。
月額プランの変更
現在のプランは今月末まで有効です。変更した内容は、次回の請求から反映されます。
.card h2 {
font-size: var(--text-xl); /* 24px */
font-weight: 700;
line-height: var(--leading-heading);
margin-block: 0 var(--space-2);
}
.card p {
font-size: var(--text-base);
color: var(--color-text-muted);
margin-block: 0 var(--space-4);
}
.card .button {
min-block-size: 2.75rem;
padding: var(--space-2) var(--space-5);
font: inherit;
font-weight: 700;
}
この道具は JavaScript で動きます。無効の場合は、見出し --text-xl・700、本文 --text-base・muted の組み合わせを出発点にしてください。
出典#
- Laws of UX「Von Restorff Effect」
- Robin Williams『ノンデザイナーズ・デザインブック』