大きさの体系
使ってよい文字サイズを先に決めておくと、迷う場面が1つ減ります。段は5つから7つで足ります。
図の中身を文字で読む
- 1.125 静か。階層が出にくい 1.333 標準的なWebサイト 1.5 劇的。中間段が足りなくなる
- 見出し 本文 本文
- 見出し 小見出し
- 小見出し
- 見出し 中見出し
- 見出し 大見出し
- 隣の段との差が読み取れない 大見出し 本文と小見出しの間が空きすぎる
- 段は5〜7に絞る
- 段が多いと、隣どうしの差が知覚されず、どれを使っても同じに見える。
- 比率を1つ決めれば段は計算で出る。端数は実用値に丸めてよい。本文だけは読みやすさを優先して先に決め、そこから上下へ展開する。
- 比率が小さいほど静かで密度が高く、大きいほど劇的になる。デザインスタイルの選択でもある。
ひと目で#
- タイプスケール
- 使ってよい文字サイズの段を決めた一覧。5〜7段
- モジュラースケール
- 比率を1つ決め、掛け算で段を作る方式
- 流体タイポグラフィ
clamp()で画面幅に応じてなめらかに変える。見出し向き- 垂直リズム
- 行送りの倍数で縦の余白を揃える。読み物向き
- 等幅数字
- 数字だけ幅を揃える。表と金額には必須
使い分け#
| こうしたい | 選ぶ比率と方式 |
|---|---|
| 落ち着いた読み物 | 1.2(Minor Third) |
| 標準的な企業サイト | 1.333(Perfect Fourth) |
| 劇的な見出しが欲しい | 1.5 以上。ただし中間の段が足りなくなる |
| 見出しを画面幅でなめらかに変えたい | 流体(clamp()) |
| 本文のサイズ | 固定。可変にしない |
| 表や金額の桁を揃えたい | font-variant-numeric: tabular-nums |
間違えやすいところ#
- 段を10段作る隣の段との差が見分けられない。5〜7段に絞る
- 計算で出た値をそのまま使う12.01px のような端数が出る。使える値に丸める
- 本文まで流体にする読者が慣れたサイズから外れ、行長との関係も崩れる
clamp()の推奨値をvwだけで書く利用者の文字サイズ設定が効かなくなる。remを混ぜる- 数字を揃えるために本文の書体を等幅にする
tabular-numsで足りる
階段を作ったら、次の仕事は割り当てです。要素ごとに値を選び直すのではなく、段の名前で指定します。
図の中身を文字で読む
- ✕ 出た値をそのまま置く ○ 5段に割り当てる
- 似た値が多すぎて、差が階層にならない 段の名前で選ぶ。迷いは「どの段か」だけになる
- 36px --text-2xl
- 32px --text-lg
- 28px --text-base
- 15px
- 16px 15px
- --text-sm
- 14px 本文は --text-base の1段に固定。
- 6種の値が3段にしか見えない px の直書きは削除する
- 段は5〜7に絞る。使う値の候補を先に決めておけば、要素ごとに数値を発明しなくて済む。
直す例#
架空の案件を1つ例にとります。どこを見て、何をどう直すかを書きます。
コーポレートサイトの初稿です。見出しが 28px・32px・36px とバラバラ、本文は 15px と 16px が混在、料金表だけ 14px です。デザインツール上では「だいたい同じ」に見えますが、階層が1段しかありません。
比率 1.25 の階段を --text-sm から --text-2xl まで5段に固定します。本文は --text-base のみ。見出し h1 は --text-2xl、h2 は --text-lg、キャプションは --text-sm に割り当て、それ以外の px 指定は削除します。見出しだけ clamp() で流体にし、推奨値には必ず rem を含めます。
確認する#
- 1ページで使う級数が5段以内に収まっている
- 本文に px 直書きや vw のみの指定が残っていない
- 見出しの上余白が下余白の2倍以上になっている
使えるパターン#
この話が要る場面#
このページが答えになる、現場の困り事です。困り事の側から探すと、同じ場所に着きます。
16pxを下限にする。指定はpxではなくremで、利用者のブラウザ設定に追従させる。
このコードで動いている見本です
比1.2〜1.25の階段を作り、その中から選ぶ。1ページで使うのは4段まで。
このコードで動いている見本です
この場面のほかの困り事と、そのまま貼れる部品は文字を読ませるにまとめてある。逆引きには全188件。
階段を作る#
この値は作業台で決められます。和文の予約ページに載せて、幅と明暗を替えて確かめてから CSS を持ち帰る: 字と余白と幅
基準と比率を決めると階段が出ます。実寸で並ぶので、使う段を目で選べます。
clampを試す#
最小・推奨・最大の3値で、画面幅に連動する見出しを作ります。推奨値には rem と vw の両方を含めます。
画面幅で伸びる見出し
この道具は JavaScript で動きます。無効の場合は、比1.2〜1.25の階段を手で作ってください。