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デザインスタイルとは

デザインスタイルは、色・書体・余白・角・線・影・面の作り方を一つの規則に揃えて、画面が読者にどんな態度で語るかを決める選択です。UIスタイル、ビジュアルスタイルとも呼びます。

ひと目で#

同じ内容でも、通す規則が違えば読者に届く態度は変わります。下は同じ架空の珈琲店を20のデザインスタイルで組んだ実例です。違うのは色、書体、角、線、影、面、段組だけです。部品の見本帳ではなく、規則が画面全体へ通った状態を見ます。

使い分け#

見分けかたと向き不向きを表で読む上の実画面と同じ20件20 件
デザインスタイル見分けかた向くもの弱いところ
ミニマリズム要素が少なく、余白が広いブランドサイト、作品集情報量が多いと成り立たない
フラットデザイン影も質感もない。面と色だけ業務画面、アプリ押せるかどうかが伝わりにくい
マテリアルデザイン影の高さで階層を作る。丸みと動きAndroid、社内システム既定のまま使うと見分けがつかない
スキューモーフィズム実物の質感をまねる楽器、カメラ、初学者向け重い。今は用途が限られる
ニューモーフィズム地から浮き出た柔らかい凹凸飾りの一部分境界が弱く、コントラストが取りにくい
グラスモーフィズム半透明の板が重なる重なりを見せたい画面背景次第で文字が読めなくなる
ブルータリズム素の HTML に近い。飾らない文化、実験、個人サイト商用では拒まれやすい
ネオブルータリズム太い黒枠とずらした影、鮮やかな色SaaS、若い層向け飽きられるのが早い
スイススタイル格子、左揃え、飾りのないサンセリフ資料、報道、公共冷たく見えることがある
エディトリアルデザイン大きな見出し、段組、明朝読み物、特集、記事短い情報には過剰
マキシマリズム詰める。重ねる。過剰さで語る文化、音楽、催し読ませる文章に向かない
バウハウス円、三角、四角と原色教育、催し、文化幼く見えることがある
レトロフューチャリズム昔の人が描いた未来娯楽、作品の世界内容とかみ合わないと浮く
Y2K光沢、きらめき、丸い立体若い層向け、企画物短命。長く使う面には向かない
ヴェイパーウェイヴ桃と水色、古い機器の記憶音楽、作品、企画物用途がかなり狭い
アイソメトリック奥行きを角度で描く説明図、しくみの図解作図の手間が大きい
コラージュ切り貼りの手触り文化、手仕事、催し揃えるのが難しく、雑に見えやすい
モノクローム明度の差だけで組み立てる写真主体、作品集状態や種別を色で分けられない
手描き線の揺れで人の気配を出す子ども向け、地域、福祉信頼が要る業種では弱い
ダークUI暗い地。彩度を落として組む映像、開発向け、夜の利用長文が読みにくい

間違えやすいところ#

複数のデザインスタイルの部品を混ぜた画面と、1つの規則で通した画面の比較
図を大きく見る
図の中身を文字で読む
  • ✕ 部品だけ借りて混ぜる ○ 1つのデザインスタイルの規則で通す
  • 部品ごとに、従っている規則が違う 例: スイススタイルなら格子と左揃え
  • 半透明の板と大きな角丸
  • グラスモーフィズムの規則
  • 太い枠とずらした影
  • ネオブルータリズムの規則
  • 広く残した余白 ミニマリズムの規則
  • 直すたびに、別の規則とぶつかる
  • 強調は1色、角丸も影もなし
  • どの部品も、同じ規則で説明できる

直す例#

架空の案件を1つ例にとります。どこを見て、何をどう直すかを書きます。

例として、リニューアルの打ち合わせで「今っぽく、モダンに」と言われ、前任者はグラデーションと角丸と半透明のカードを一度に足していました。どのデザインスタイルの規則にも従っていないので、部分を直すほど寄せ集めに近づきます。やり直しは、デザインスタイルを1つ名指しするところからです。上の実画面のとおり、載せる情報が同じでも態度はデザインスタイルで決まります。発注者とは名前ではなく画面で合意し(「フラットで」は合意になりません)、決めたら禁止も一緒に決めます。スイスなら角丸・影・グラデーションが禁止リストに入ります。

確認する#

使えるパターン#

このページで扱う語#

このページで扱う語を並べる本文では太字20 語

語の名前から引くなら用語索引へ。

ミニマリズム
要素を必要最小限に絞り、余白と少数の要素で構成するデザインスタイル。
フラットデザイン
影・グラデーション・質感を排し、平面的な色面と単純な形で構成するデザインスタイル。
マテリアルデザイン
Google が策定したデザインシステム。紙とインクの比喩を土台に、階層・動き・色を体系化している。
スキューモーフィズム
実物の質感や構造を画面上に模して、使い方を直感的に伝えるデザインスタイル。
ニューモーフィズム
背景と同じ色の面に、明暗2つの影を付けて浮き沈みを表現するデザインスタイル。
グラスモーフィズム
半透明の面に背景ぼかしを加え、すりガラスのような質感を作るデザインスタイル。
ブルータリズム
装飾や洗練を意図的に排し、構造と素材をむき出しにするデザインスタイル。
ネオブルータリズム
太い黒枠、ずらした影、高彩度の色面を組み合わせた、明るく装飾的なブルータリズムの派生。
スイススタイル
グリッド、サンセリフ書体、非対称構成、写真の活用を柱とする、機能主義的なグラフィックデザインのデザインスタイル。
エディトリアルデザイン
雑誌や書籍の誌面設計に由来する、読ませることを主眼としたデザインスタイル。
マキシマリズム
要素・色・書体を意図的に多用し、密度と過剰さで印象を作るデザインスタイル。
バウハウス
1919年にドイツで設立された造形学校。および、そこから生まれた機能主義的な造形のデザインスタイル。
レトロフューチャリズム
過去の時代が想像した未来像を、現在から引用するデザインスタイル。
Y2K
1999年から2003年頃の視覚文化を引用するデザインスタイル。光沢、金属質、透明感が特徴。
ヴェイパーウェイヴ
1980年代から1990年代の商業美術を引用し、消費文化への批評を含むデザインスタイル。
アイソメトリック
3軸を等しい角度で表す投影法。奥行きを持ちながら、遠近による縮小が起きない描き方。
コラージュ
出所の異なる素材を切り貼りして構成する手法。断片の並置によって新しい意味を作る。
モノクローム
無彩色のみ、または1色の階調のみで構成するデザインスタイル。
手描き
手で描いた線や文字を取り入れ、人の痕跡を感じさせるデザインスタイル。
ダークUI
暗い背景を基調として設計されたデザインスタイル。切り替えではなく、それ自体が既定の見た目。

この話が要る場面#

このページが答えになる、現場の困り事です。困り事の側から探すと、同じ場所に着きます。

参考サイトのどこを真似ればよいか

部品ではなく組み立ての規則を見る。余白の刻み、色の役割、書体の対比。

余白の刻み・色の役割・書体の対比を見る

ガラス風や凹凸のある表現を使いたい

境界が読めなくなる。長文と表には使わず、使うなら一部分だけにする。

このコードで動いている見本です

グラスモーフィズムで手順を見る

ダークUIで長文を読ませたい

白地より読み疲れやすい。行間を広げ、1行の字数を減らし、純白の文字は使わない。

このコードで動いている見本です

ダークUIで手順を見る

この場面のほかの困り事と、そのまま貼れる部品は見た目を決めるにまとめてある。逆引きには全188件。

デザインスタイルを比べる#

候補が2つに絞れて決めきれないときに。左右にデザインスタイルを選ぶと、上の実例と同じ実物サンプルが2枚並び、同じ場所を横に見比べられます。下の表には、書体・角・線・影・面・形・段組の7項目で両方の規則が並びます。選んだ組はこのページの URL に残るので、そのまま人に渡せます。

2枚は同じ場所へ一緒にスクロールします
項目スイススタイルネオブルータリズム
書体Helvetica 系。見出しは極太で字間を詰めるHelvetica太いサンセリフsystem-ui
角角なし0角なし0
線黒い罫線1本。上辺の太い罫#1111113px の黒枠#111111
影影なしなしずらした黒の影(8px)8px 8px 0 #111111
面の質感白地に赤と黒の塗り地 #ffffff・面 #ffffff黄・水色・黄緑・桃の塗り面地 #ffe763・面 #fffaf0
形と傾き水平垂直の格子水平垂直。厚みは影で
段組と密度左に見出し、右に本文の2列格子枠が多く密度は高め

選び替えは JavaScript で動きます。無効の場合は、上の2枚と表が既定の組(スイススタイルとネオブルータリズム)のまま読めます。

出典#

関連#

この資料は、Webサイトを作るときに引くためのものです。 何のために作ったか。作っているのは AK²Lab。