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UXライティング

画面の文言は、最後に流し込む飾りではなく、設計の一部です。分かりやすく書けない画面は、たいてい機能のほうが整理されていません。

文言の悪い例と良い例を、ボタン・エラー・空状態・確認の4場面で並べた図
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  • ✕ 何が起きるか分からない ○ 結果が分かる
  • ボタン 送信 無料で相談する 押した後に何が起きるか
  • メールアドレスの形式をご確認ください
  • エラー 入力が正しくありません 例: name@example.com
  • まだ制作事例が登録されていません
  • 空状態 データがありません 最初の1件を登録すると、ここに一覧が表示されます
  • 確認 はい いいえ 編集を続ける 破棄して閉じる
  • 何に対する回答か分からない 動詞で結果を書くと誤操作が減る
  • 不安を消す一文が最後の一押しになる。「相談のみでも承ります」「後から変更できます」「3営業日以内にご連絡します」

ひと目で#

UXライティング
画面の上の文言を、迷わず動けるように設計すること
マイクロコピー
ボタンのラベル、補足の一文、確認の文言
トーン・オブ・ボイス
一貫した話し方の方針。書き手が変わっても印象を保つ
平易な言葉
一度読んで分かる書き方
ダークパターン
意図しない選択へ仕向ける設計。境界を知っておく

分かりやすく書けない画面は、多くの場合、機能そのものが整理されていません。

使い分け#

場面書き方
ボタン動詞で結果を書く。「送信」より「無料で相談する」
確認「はい/いいえ」ではなく「削除する/キャンセル」
エラー何が、なぜ、どう直すかの3点
空状態説明と、最初の操作への導線
押す直前の不安一文で消す。「相談のみでも承ります」
完了次に何が起きるか。「3営業日以内にご連絡します」

間違えやすいところ#

ダークパターンの類型#

こっそり追加、解約の妨害、偽装広告、誤誘導、確認の羞恥、偽の緊急性、同意の事前選択。判断の基準は、利用者が事実を正しく理解したうえで選べるかどうかです。

事実に基づく急かし方と、事実を歪めるダークパターンの文言を三組並べ、境界がどこにあるかを示した図
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  • 境界は、事実を正しく理解したうえで選べるかどうか
  • 急かすこと自体が悪いのではない。事実と違うのが問題。
  • ○ 事実のまま書く ✕ 事実を歪める
  • 金曜の夜は埋まりやすいため、早めのご予約を 今すぐ予約。残り3枠
  • 実際に埋まりやすい曜日だけに出す 空きは3枠ではない。型: 偽の緊急性
  • オプションは、選ぶと金額に反映されます 保険オプションが最初からチェック済み
  • 初期は未選択のまま置く 気づかず買う。型: 同意の事前選択
  • 解約はマイページから、いつでも手続きできます 解約の導線がヘルプの奥にだけある
  • 導線をナビに置く たどり着けない。型: 解約の妨害
  • 「今すぐ」「限定」を使ってよいのは、それが事実のとき。短期の数字と引き換えに、信頼を失う。

急かすこと自体が問題なのではありません。同じ「早めのご予約を」でも、それが事実なら案内で、事実でないなら偽の緊急性です。

直す例#

架空の案件を1つ例にとります。どこを見て、何をどう直すかを書きます。

例として、予約を増やしたい、という相談で「今すぐ予約!残り3枠」と出す案が挙がりました。実際の空きは3枠ではありません。事実と違う緊急性は「偽の緊急性」というダークパターンの型で、短期の数字と引き換えに信頼を失います。代わりに、本当のことだけを書きました。「金曜の夜は埋まりやすいため、早めのご予約をおすすめします」。埋まりやすいのは事実だからです。迷った文言は、利用者が事実を正しく理解したうえで選べるかという1本の線に当ててから出します。

確認する#

この話が要る場面#

このページが答えになる、現場の困り事です。困り事の側から探すと、同じ場所に着きます。

ボタンの文言が決まらない

押すと何が起きるかを書く。「送信」より「見積もりを依頼する」。

このコードで動いている見本です

文言が硬い、伝わらない

主語を利用者にする。名詞止めをやめて動詞で書く。

NG: お問い合わせフォーム OK: ご質問を送る

専門用語を使ってよいか

読者が日常で使う語なら使う。使わない語なら、初出で言い換えを添える。

このコードで動いている見本です

この場面のほかの困り事と、そのまま貼れる部品は部品を選ぶ、迷わせないにまとめてある。逆引きには全188件。

場面から選ぶ#

場面を選ぶと、そのまま使える文言の案が理由つきで並びます。固有名詞と数字を自分の案件に置き換えて使ってください。見本の題材は、常盤野市の整体サロンです。

場面

送信ボタンは、動詞で結果を書きます。

✕ よくある文言

何が送られ、そのあとどうなるかが読めません。フォームの最後まで来た人を、最後の一押しで迷わせます。

案1 結果をそのまま書く

動詞で結果を書いた形です。ラベルだけで、押したら申し込みになると分かります。

案2 まだ確定しないと伝える

確認ステップがあるフォームでは、まだ確定しないことをラベルで伝えます。確定への不安で手が止まる人には、こちらが効きます。

案3 手前の一文で不安を消す

日時の変更やキャンセルは、前日までメールで承ります。

押す直前の不安は、ボタンの手前の一文で消します。上の表の「相談のみでも承ります」と同じ働きです。

削除の確認は、「はい/いいえ」ではなく動詞の対で書きます。

✕ よくある文言

確認

本当によろしいですか?

何への「はい」なのかを読み直させます。急いでいる人ほど押し間違えます。

案1 動詞の対にして、対象を特定する

この予約を取り消しますか

12月5日(金)19:00 肩まわり 60分

ボタンが動詞の対なので、どちらで何が起きるかが読めます。対象の日時を本文に書き、別の予約との取り違えも防ぎます。

案2 戻せない操作は、失うものを先に書く

アカウントを削除しますか

予約の履歴も消えます。この操作は元に戻せません。

戻せない操作では、何を失うかを本文の先頭に置きます。ボタンは「削除する/キャンセル」。上の表の使い分けのままです。

入力エラーは、何が・なぜ・どう直すかの3点で書きます。

✕ よくある文言

お客さま情報

入力内容に誤りがあります。

3点がどれもありません。どの欄が悪いのかも分からないので、全部を見直させることになります。

案1 3点をそろえる

電話番号

電話番号に使えない文字が入っています。数字とハイフンで入力してください。例: 072-000-0000

何が(電話番号)、なぜ(使えない文字)、どう直すか(形式と例)がそろっています。やり直しが1回で済みます。

案2 なぜ必要かを添える

お名前

お名前が入力されていません。予約の確認のご連絡に使います。

必須の理由まで書く形です。何に使うかが分かると、入力の抵抗が下がります。

案3 通る値の側を示す

ご希望の時間

この時間は受付を終えています。19時までの枠からお選びください。

どの値なら通るのかまで書きます。「無効な値です」と違い、次の入力が決まります。

空の一覧には、説明と、最初の操作への導線を書きます。

✕ よくある文言

データがありません

開発者の言葉です。壊れているのか、まだ何も無いだけなのかも伝わりません。

案1 初めての状態を案内板にする

まだ予約はありません。

空き状況から日時を選ぶと、ここに表示されます。

空き状況を見る

説明と、最初の操作への導線の組み合わせです。空の画面が、次の一手の案内板に変わります。

案2 検索の0件は、条件の直し方を示す

この条件では見つかりませんでした。

日付を広げるか、時間帯の指定を外すと増えます。

0件を行き止まりにしません。どの条件を緩めれば増えるかを、具体で示します。

完了画面には、次に何が起きるかを書きます。

✕ よくある文言

送信が完了しました。

送れたことしか分かりません。確定なのか、返事を待つのかが読めず、確認の電話を招きます。

案1 いつ、何が起きるかを書く

予約の申し込みを受け付けました

1営業日以内に、確定のご連絡をメールでお送りします。届かないときは 000-0000-0000 へお電話ください。

次に起きること(いつ・何が届くか)と、起きなかったときの逃げ道まで書きます。待つ側の不安が消えます。

案2 次の行動に要る情報を渡す

ご予約が確定しました

当日は動きやすい服装でお越しください。タオルはこちらでご用意します。

完了画面は、ほぼ確実に読まれる場所です。当日に要る情報をここで渡すと、前日の問い合わせが減ります。

文言を流し込む器はパターン集にあります。エラー付き入力欄・空状態・確認ステップ付きフォーム・成功・エラーアラート・ボタン行。

場面の切り替えとコピーは JavaScript で動きます。無効の場合は、5場面の文言が全部並んで表示されます。

出典#

関連#

この資料は、Webサイトを作るときに引くためのものです。 何のために作ったか。作っているのは AK²Lab。